平成25年度第6回開催 スパーキングサマーカップ 他

8月19日～23日の開催で、メインとして行われたのはスパーキングサマーカップでした。勝ったのは、川島正太郎騎手が手綱をとったトーセンアドミラルで、さすがに元中央オープンの力を見せました。 初日の最終レースに行われた向日葵特別では、ウィンディラヴの拜原靖之騎手がラチ沿いから抜けてくる好騎乗でした。また、21日第9レースの綺羅星特別では、逃げた瀧川寿希也騎手のエンジェルガールが、直線で一旦は交わされながらも差し返して、10番人気馬での勝利となりました。 今回はこの3レースについて、佐々木竹見さんにうかがいました。（聞き手・構成／斎藤修）

2013年8月21日（水）スパーキングサマーカップ

優勝馬 トーセンアドミラル

斎藤

真島騎手のピエールタイガーがハナに立って、川島正太郎騎手のトーセンアドミラルはその外の2番手につけました。

竹見

ピエールタイガーが行くことはわかっていますから、川島騎手はおそらくその2番手を狙っていたと思います。外枠に入ったのもよかったと思います。特に川崎のこの距離（1600m）は最初の直線が長いですから、砂をかぶらずに逃げ馬を追走していけます。

斎藤

ピエールタイガーが早めに後退して、直線は3頭の競り合いになりました。

竹見

トーセンアドミラルの直後につけていた森騎手のガンマーバーストが差し切るような勢いでしたが、トーセンアドミラルはバテずに最後にもうひと伸びしました。トーセンアドミラルはもともと中央から来て期待されていた馬で、ようやくよくなってきたようです。川島騎手もうまく乗ったと思います。2着のジョーメテオは、後方から徐々に位置取りを上げてきて、見澤騎手は落ち着いて乗っていました。ゴール前はよく伸びていました。前回のサンタアニタトロフィーに続いて2着でしたが、いずれ重賞を勝てるのではないでしょうか。

2013年8月19日（月）向日葵特別

優勝馬 ウィンディラヴ

斎藤

拜原騎手のウィンディラヴは10番人気。馬なりで内の6番手あたりにつけました。

竹見

的場騎手のマイネルデフィが人気で、そのうしろについて行ったのではないでしょうか。徐々に前との差を詰めていますから、位置取りとしてはよかったと思います。

斎藤

拜原騎手は終始内を追走してきて、4コーナーでもごちゃついた馬群の内を突きました。

竹見

前にいた的場騎手が少し外に行って、さらに外からも勢いのある馬が来ていましたから、あの場面では外に出したくても出せませんでした。あそこは我慢して内に行くしかありません。それにしてもよく内が空いて抜け出してきました。

斎藤

直線ではラチ沿いギリギリのところから抜けてきました。

竹見

逃げていた小杉騎手のマトゥリアルカがバテて、その内を突きました。的場騎手がマトゥリアルカの外に行ってくれたので、内が開いたということもあり、人気薄だったので思い切った騎乗ができたということもあったと思いますが、運もよかったです。4コーナーがきつい川崎ならではというレースでした。

2013年8月21日（水）綺羅星特別

優勝馬 エンジェルガール

斎藤

エンジェルガールの瀧川騎手が気合を入れてハナを取りに行きました。

竹見

調教師からの指示もあったと思いますが、若いうちはこのくらい思い切って行ってもいいと思います。それを見て、内枠の1番人気だった真島騎手のブルーオリンピアが無理には行かず控えました。瀧川騎手のエンジェルガールは人気薄（10番人気）だったので、真島騎手にしてみれば、どうせバテるだろうから行かせてやれ、という思いもあったかもしれません。

斎藤

3コーナー過ぎでは外から真島騎手が並びかけて、4コーナーを回るところでは、完全に前に出ています。

竹見

真島騎手が勝ったような感じでしたが、瀧川騎手がもう一度内から伸びてきました。減量で2キロ軽いのが大きかったです。思い切って逃げても、最後にもう一度伸びたのは、その2キロ減でしょう。瀧川騎手はいい乗り方だったと思います。ただもう少し姿勢がよくなると、さらにいいと思います。こういうレースをして勝っていけば、まわりが認めてくれるということもあります。